落語家・古今亭志ん輔さん門下の若手女性落語家として活躍する古今亭佑輔さん(31)が、インターネット上のVR(仮想現実)世界での落語会開催に本腰を入れる。これまでは別名を使い、古今亭一門の立場を秘して行ってきた。機器の操作に慣れ、落語の質を維持することに一定の自信をつかみ、評価も得られたことから、6月13日の落語会以降は、古今亭佑輔の名を明かして活動する。佑輔さんは「VRを使って若者層にも落語ファンを広げていきたい」と意気込んでいる。 「どうやって死のうかなあ…。初めて死ぬんだから死に方が分からねえや」。佑輔さんを模したアバター(分身)が高座でこう話すと、満席の客席からどっと笑い声がわき上がる。ここはVRの世界だ。観客はおのおのが自宅などにいながら、頭部にとりつけた機器のモニターを通して、この仮想空間にやって来ているという。 画面上では古今亭佑輔さんのアバターが落語を雄弁に演じる(VR Ja